「学資保険に入ればいい」——子供が生まれると、よくそう言われます。

でも本当に、学資保険が正解なのでしょうか。

数字を調べれば調べるほど、「貯金+オルカン積立」の方が合理的という結論になりました。

この記事では、学資保険を選ばなかった理由と、FIREを目指しながら教育資金を最優先に積み立てる具体的な戦略を書きます。

この記事を読んでほしい方
  • 学資保険に入るか迷っている方
  • 教育資金の準備をどう始めればいいか分からない方
  • FIREのための投資と教育資金を両立したい方

mamaのquestionの表情

子供のためにお金を貯めておきたいけど、学資保険ってどう思う?

papaのthinkingの表情

実は調べてみたんだけど、学資保険より自分でオルカンに積み立てた方が合理的だと思う。理由を説明するね。


なぜ学資保険を選ばなかったのか

理由① 「元本保証」の安全神話

「保険だから安全」というイメージがありますが、銀行預金とは保護の仕組みが違います。

銀行は預金保険制度により1人あたり1,000万円まで全額保護。一方、生命保険が万一破綻した場合は、生命保険契約者保護機構による保護があるものの、対象となるのは保険契約準備金の90%までです(※生命保険契約者保護機構ウェブサイト参照)。

さらに、歴史的な事実として1997〜2008年の間に日本の生命保険会社は8社が経営破綻しました。

破綻した保険会社
日産生命保険1997年
東邦生命保険1999年
第百生命保険1999年
大正生命保険2000年
千代田生命保険2000年
協栄生命保険2000年
東京生命保険2001年
大和生命保険2008年

18年以上にわたって保険料を預ける学資保険。「絶対に安全」とは言い切れない現実があります。

理由② 利回りが低すぎる

学資保険の返戻率は製品によって異なりますが、104〜110%程度(18年後)というケースが多く見られます。

「104%なら増える」と感じるかもしれませんが、18年後に104〜110%ということを年利換算すると——

約0.2〜0.5%程度(※複利計算、製品により異なります)

しかも途中解約すると元本割れ。18年間、資金を完全に固定することになります。

papaのseriousの表情

18年で4%の利益って聞こえはいいけど、年換算だと0.3〜0.5%程度しかない。しかも途中で使えない。これを「安全な運用」と呼んでいいのか、よく考えた方がいいと思う。

理由③ インフレに負ける

学資保険や貯金だけでは、インフレに対応できません。

日本の教育費は、物価上昇を大きく上回って値上がりし続けています。文部科学省「子供の学習費調査」によると、私立大学の授業料は過去数十年で大幅に上昇しています。

「1,000万円を貯めよう」と目標を立てても、インフレを無視すると実は足りなくなります。

年1.5%のインフレが18年続くと、今の1,000万円は18年後に約1,300万円が必要になります。ゴールの金額自体が上がってしまうのです。

では、各戦略で「インフレ込みの約1,300万円」を目指すと、毎月の積立額はいくら必要になるでしょうか。

前提条件

  • 積立期間:18年(216ヶ月)
  • 月積立額:4.6万円(貯金のみで1,000万円を目標とした場合の金額)
  • インフレ率:年1.5%(消費者物価指数の長期平均を参考)→ 18年後の必要額 約1,300万円
  • 貯金の利回り:年0%
  • 学資保険の返戻率:104%(製品により異なります)
  • 投資利回り:年3%(全世界株式インデックスの保守的な長期想定値)
  • 計算方法:複利計算
積立方法18年後の積立額インフレ後の必要額(約1,300万円)との比較
貯金のみ(年0%)約993万円▲307万円 不足
学資保険(返戻率104%)約1,033万円▲267万円 不足
投資(年利3%)約1,315万円+15万円 ほぼ達成

※実際の運用結果・インフレ率を保証するものではありません。

「1,000万円を貯めた!」と思っても、インフレを考慮すると貯金・学資保険は実質300万円近く足りない状態になります。同じ月4.6万円を積み立てても、投資だけがインフレ後の目標をほぼクリアできます。


「貯金+オルカン積立」が合理的な理由

papaのthinkingの表情

保険会社に手数料を取られながら低利回りで運用してもらうより、自分でオルカンに積み立てる方が、インフレにも対応できて合理的。それが結論。

教育資金の積立には、安全性(元本確保)とインフレ対策(投資)の組み合わせが現実解です。

我が家の場合:今はオルカン集中、節目ごとに比率を見直す

子供が生まれてすぐから始めれば、大学入学まで18年以上の時間があります。

時間が長い今のうちは、生活防衛資金200万円を確保した上で残りはオルカンに集中投資します。インフレに負けず、長期の複利を最大限に活かすためです。

その後、子供が自分の将来を考え始める小学校・中学校の卒業という節目で、資産状況と教育費の見通しを確認しながら、安全資産への比率をその時々の状況に合わせて検討していきます。

ベストな比率は年齢やリスク許容度によって人それぞれ異なります。大切なのは**「使う時期が近づくにつれて安全資産の比率を上げていく」**という方向性を持つことです。

時間こそが最大の武器

生まれてすぐに始めれば、18年以上の積立期間があります。

長期投資は時間がリスクを平準化します。全世界株式インデックスを20年以上積み立てた場合、過去の実績ではマイナスリターンになったケースはほぼありません。

始めるなら、早ければ早いほど有利です。


教育資金の目標:子ども1人あたり1,000万円

最もお金がかかるケース「私立理系大学+一人暮らし」を想定して目標を設定しました。

費用の内訳目安
私立理系大学の授業料(4年間)約530〜680万円
一人暮らしの生活費(月10万円×4年)約480万円
その他(入学金・教材費など)約50〜100万円
合計約1,060〜1,260万円

※文部科学省「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査」参考

1,000万円は少し低めになる可能性があります。ただし子供の進路・意向・収入の変化に合わせて節目ごとに見直す方針で、まず出発点として設定します。子ども2人分で合計2,000万円が目標です。


出口戦略——「いつ」現金化するかが最も重要

投資はどうやって現金化するかが大切です。

大学入学直前に市場が暴落しても、確実に資金を用意できるよう、残り3〜4年から徐々に現金化していく計画が必要です。

papaのexplainの表情

大学入学は18年後。理屈だけで言えば、ギリギリまでオルカンで運用し続けた方がリターンは大きいかもしれない。でも投資にはリスクがある。株価が下がったタイミングがちょうど入学直前だったら、取り返しがつかない。 だから中学校を卒業するくらいからだんだん現金に戻していく。ゴールが明確に決まっているお金は、投資で増やすフェーズと、守るフェーズはちゃんと分けて考えないと。

タイミングアクション
小学校卒業(12歳ごろ)資産状況と教育費の見通しを初回確認
中学校卒業(15歳ごろ)不足分をオルカン→現金・国債へ移行開始
高校2〜3年生(16〜17歳ごろ)投資分の現金化を本格的に進める
高校卒業(18歳ごろ)大学入学費用を安全資産で確保完了

FIREも教育資金も、ゴールは同じだった

FIREを目指そうと決めた瞬間が、あります。

前職は忙しく、ママとすれ違いの日々が続いていました。子育てに不安を覚えたママに「もっと家にいる時間を増やしてほしい」と言われたとき——その一言が、すべての出発点でした。

mamaのworriedの表情

子育てのこと、もっと一緒に考えたい。もっと家にいてほしい。

papaのseriousの表情

その言葉が刺さった。忙しいからじゃなくて、仕組みを変えないといけないと思った。だから転職して、FIREも目指すことにした。

転職で残業が大幅に減り、ママと向き合う時間が増えました。FIREは「早期退職」ではなく、家族との時間を取り戻すための手段だったのです。

だとすれば、子供が望む進路を選べる環境を作ることも、同じゴールの延長線上にあります。「FIREより教育資金が最優先」という葛藤は、正直ありませんでした。どちらも、家族のための選択だから。

FIREは手段。家族が選択肢を持てる状態を作ることがゴール。

papaのthinkingの表情

「FIREか教育資金か」じゃない。どっちも同じゴールに向かっているだけ。悩んだのは優先順位じゃなくて、どうすれば両方諦めずに済むかだった。

出した答えはシンプルです。積立を減らさず、収入を増やす。 月30万円の積立を維持したまま、ブログ運営と転職で収入を上げる——それで教育資金もFIREも諦めない方針にたどり着きました。

mamaのhappyの表情

転職してから家にいる時間が増えて、子育てもずっと楽になった。収入も増えたし、積立も続けられる。全部あのときの決断から始まってるよね。

方針が決まったら、あとは淡々と積み立てるだけです。小学校・中学校の節目で状況を確認しながら、少しずつ前に進んでいく。

ゴールが明確なら、あとは淡々と。 それがfirepapaの方針です。


まとめ

テーマ方針
学資保険を選ばない理由低利回り・インフレ負け・保護制度の限界
教育資金の目標まず目標額を仮に決める。我が家は子ども1人1,000万円を出発点に設定
積立の考え方今はオルカン集中。節目ごとに安全資産への比率を見直す
出口戦略高2〜高3から3〜4年かけて段階的に現金化
見直しタイミング小卒・中卒・高卒の節目に資産状況を確認

難しく考えすぎなくていいと思っています。FIRE戦略と同じ考え方です。目標を仮に決めたら、あとはシンプルに積み立てる。節目ごとに見直す。それだけです。

今日から1つだけやること:

教育資金を目標から逆算してみる。

  1. 目標額を仮に決める(例:1,000万円)
  2. 積立期間で割る(18年 = 216ヶ月)
    → 1,000万円 ÷ 216ヶ月 ≈ 月4.6万円(貯金の場合)
  3. 投資なら同じ月3.5万円で届くことを確認する

「月いくら積み立てれば達成できるか」まで数字にすると、急に現実感が出ます。人によって目標額も積立期間も違うので、まず自分の数字で計算してみてください。「だいたいこのくらい」という感覚を持つだけで、次の一手が見えてきます。


我が家の資産状況と積立戦略の詳細はこちらです。

【資産公開】30代サラリーマンパパの全財産約1,300万円。FIRE1億円への現在地と積立戦略


参考文献: 生命保険契約者保護機構「制度の概要」 文部科学省「子供の学習費調査」 文部科学省「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査」 総務省統計局「消費者物価指数」

※投資は元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身でお願いします。過去の実績は将来の成果を保証しません。