「家計管理アプリ、何使ってる?」
この質問をネットで調べると、答えはだいたい一択です。マネーフォワードME。
どのブログを開いても、どの比較記事を読んでも、結論はマネーフォワード。確かに高機能です。でも、僕はあえて使っていません。理由はシンプルで、有料プランにお金を払いたくないからです。
今日は、月500〜540円・年5,000〜5,940円ほどのサブスクを払わずに、無料アプリだけでここまで管理できるという、わが家のリアルな家計管理を公開します。
- マネーフォワードMEの代替アプリを探している方
- 口座が多くて無料枠4件に収まらない方
- 家計管理の「固定費」を払わずに済ませたい方
どうしてみんなマネーフォワードをおすすめするんだろう?
なぜ”みんなマネーフォワード”なのか
まず、ちょっと意地悪な視点から。
マネーフォワードMEを推す記事が多い理由のひとつに、アフィリエイトプログラムの存在があります。紹介報酬の仕組みがあるので、ブログやメディアが紹介しやすい。一方、僕が使っているZaimや配当管理アプリは、そういう報酬の仕組みが弱い、あるいは無い。だから書き手側に「紹介する動機」が生まれにくく、検索すると自然とマネーフォワード推しばかりが並ぶ。この構造は、正直あると思います。
ただ、フェアに言っておくと、マネーフォワードが高機能なのも本当です。連携数、自動化、資産推移グラフ。どれも一級品。問題は「高機能=万人に最適」ではないこと。そしてその高機能は、有料プランで初めてフルに使えるということです。
「家計を管理するために年6,000円」という矛盾
ここで立ち止まりたいんです。
家計管理アプリの有料プランは、月500〜540円・年5,000〜5,940円ほど。「たかが数百円」と思うかもしれません。でも、節約とFIREを志す身として、僕はこの「たかが」を軽く見ないようにしています。
塵も積もれば、です。
30年払い続けると、それだけで18万円前後。さらに投資に回していれば、その差はもっと開きます。「家計を管理するためのサブスク」が、将来のお金を静かに削っている——これはFIRE的にはけっこう無視できない金額です。
節約・FIREを目指しながら、固定費を増やすのは矛盾してる。家計を管理する道具に、年6,000円は高すぎる。
もちろん、有料プランで得られる時短に年5,000〜6,000円の価値を感じる人もいるでしょう。それは正しい判断です。でも僕の場合は、無料で同じ目的を達成できるなら、そっちを選ぶ。家計を引き締めるための道具に、固定費を足したくないんです。
しかも、この手のサブスクは値上がりが続いています。物価高のなか、家計簿アプリの有料プランも各社で料金改定が相次いでいる。皮肉な話で、家計を引き締めるための道具が、じわじわ値上がりしているわけです。無料機能だけで完結させていれば、こうした値上げラッシュとは無縁でいられます。
マネーフォワードの「無料枠4件」という壁
しかも調べてみると、そもそも無料での全面自動化は現実的じゃありませんでした。
マネーフォワードMEの無料版で連携できるのは、たったの4件です。かつては10件でしたが、2022年12月の改定以降ずっとこの制限が続いています。銀行・クレカ・証券・電子マネー・ポイント、すべての合計で4件まで。
口座を数えてみると——クレジットカード、銀行2口座、証券2口座、電子マネー……軽く10件を超えます。複数の口座を使い分けていると、無料版では到底足りないんです。
さらに、無料版では閲覧できる履歴が過去1年分に限られます。家計の年間推移を振り返ろうとすると、すぐ壁にぶつかります。
クレカ、銀行2口座、証券2口座、電子マネー…数えたら10件超えてた!無料枠4件じゃ全然足りない。
電子マネーはやめない——楽天Payはあえて選んでいる
「じゃあ電子マネーをやめて、カード払いに統一すれば?」と一瞬考えました。でも、それはしない。理由が2つあります。
1つは楽天Payです。手間だけを考えるなら、カードの方が自動連携があって楽です。でも、どうせ同じように支払うなら、ポイントが多くつく方を選ぶ。楽天カードで楽天Payにチャージして残高払いすれば、カード直払いより還元率が高くなります。そのためだけに、チャージという一手間を受け入れています。
もう1つはPayPayです。会社の飲み会での集金、旅行後の友達への送金——気づけばPayPayが「当たり前のインフラ」になっています。参加者みんながPayPayで割り勘する場面で、自分だけカードには戻れない。
だから電子マネーをZaimに「財布」として登録して、使ったときに手動で記録する——これが現実的な答えでした。
わが家の家計管理:無料の2アプリ構成
僕は家計管理を、2つの無料アプリで分担させています。
| アプリ | 役割 | 見るもの |
|---|---|---|
| Zaim | 日々の家計簿 | 元本ベース(いくら払い込んだか) |
| 配当管理アプリ(ハイトン) | 資産の可視化 | 時価ベース(今いくらの価値か) |
現金・電子マネー・クレカ・銀行・証券口座をそれぞれ「財布」として登録し、チャージや出金は財布同士の振替、実際にお金を払ったときだけ支出として記録します。
財布の登録は5ステップです。
- 「残高」タブをタップ
- 右上の歯車マークをタップ
- 連携設定が開くので、右上の「+」をタップ
- 「その他の財布など」をタップ(自動連携なし・手動管理の財布)
- 追加したい財布名を入力して、右下の「追加する」をタップ
手動記録に、あえてこだわる理由
毎日手入力するの、大変じゃない?
これ、よく聞かれます。でも実際の入力頻度は、1日1件にも満たないくらいです。
共有口座への入金や投資信託の積立など、毎月決まった金額の取引はZaimの「繰り返し設定」で自動登録できます。なので実質的な手入力は月30回ほど、1日1件程度。支払ったその場でさっと記録する習慣さえつければ、それほどの手間ではありません。
家族の共有支出(食費・日用品)はワンバンクというアプリで管理しているので、Zaimには自分用の支出だけが入ってきます(ワンバンクも便利なのでいずれ紹介します)。
配当管理アプリへの記録も、投資信託を積み立てたり高配当株を買うタイミングのみなので、長期積み立て中心の今は月数回の入力で済んでいます。
経理の仕事をしているせいか、こういうのはきっちりしたくなっちゃう笑
そして、手動記録にはもうひとつ大きな理由があります。自動連携の家計簿は「いつお金が動いたか」は得意ですが、「いつ”消費”したか」の判定は意外と苦手です。
たとえば電子マネーに1万円チャージした瞬間、「支出1万円」として拾われてしまうことがある。これはチャージ=資金の移動であって、消費ではありません。結果、連携後に「これは振替だから消す」「二重計上だから直す」という別の手作業が増えがち。
手動記録なら、お金を実際に払った瞬間だけを支出として刻める。「使った」という実感も残ります。FIREを目指す身としては、この”支出の痛み”を感じられることが地味に効くんです。自動化で痛みが消えると、お金は静かに出ていきますから。
投資は「総残高に含めない」で正しく追う
Zaimでは、証券口座を「総残高に含めない」設定にして、入金額だけを振替で追っています。なぜか。証券口座の評価額は相場で毎日上下します。それを家計簿の残高に入れると、株価が動くたびに家計が乱高下して、生活費の管理に使えなくなる。だから家計簿(元本ベース)では「いくら入れたか」だけを見る。
じゃあ「今いくらの価値か」はどこで見るか。配当管理アプリ(時価ベース)です。こっちには評価額を反映させて、資産全体の割合を一目で把握します。
ハイトンは円グラフで資産構成が一目で分かり、広告も気になりません。個人的におすすめです。
元本ベースのZaimと時価ベースの配当管理アプリ。この2つを使い分けることで、「いくら積み立てたか」と「今いくらか」を、それぞれ正しく追えます。これはマネーフォワード1本で全部混ぜて見るより、むしろ意図がはっきりします。しかも、どちらも無料です。
この2つのアプリは、月末に一度だけ繋いでいます。Zaimで管理している現金・銀行・電子マネーなどの合計(生活防衛資金にあたる部分)を、月末にハイトンへ「Cash(現金)」として手入力するだけ。すると、ハイトンの円グラフ上でオルカンや個別株といった投資資産と現金とが横並びになり、資産全体に占める現金比率・投資比率が一目で分かります。Zaimで「日々の家計」を、ハイトンで「資産全体の地図」を見る——この月1回の転記が、2つを繋ぐ唯一の作業です。
ポイントは「使い道」で還元率が変わる
複雑なポイ活はしない。複数のカードを使い分けるとか、キャンペーンのたびに支払い方法を変えるとか、そういう手間はかけたくない。
でも、どうせ払うお金ならポイントが高い払い方を選ぶ。それだけ。楽天Payはその「それだけ」のために選んでいます。
「生活費の支払い」と「NISAの投信積立」では還元率の仕組みが別物なので、分けて整理します。
| 用途 | 支払い方法 | 還元率 |
|---|---|---|
| 生活費(楽天Pay残高払い) | 楽天カードでチャージ(0.5%)+残高払い(1.0%) | 最大1.5% |
| NISAのオルカン積立(楽天キャッシュ決済) | チャージ(0.5%)+積立決済(0.5%) | 1.0%※ |
たとえば月3万円の生活費を楽天Pay(チャージ→残高払い)で支払うと、1.5%で月450ポイント・年5,400ポイント。月5万円のNISA積立を楽天キャッシュ決済にすると、1.0%で月500ポイント・年6,000ポイント。
合わせると年1万ポイント超が、支払い方法と積立方法を整えるだけで積み上がっていきます。投資しながらポイントが貯まるのは、地味に大きいです。
まとめ
| メリット | 説明 |
|---|---|
| 完全無料 | 2アプリとも無料プランで完結 |
| 生活費と総資産を分離 | Zaim(手元の生活費)+ハイトン(投資元本+損益の総資産)で目的別管理 |
| 手動は1日1件ほど | 繰り返し設定で定期取引を自動化。支払い直後に入力する習慣がコツ |
| 精度が高い | チャージ誤計上・二重計上が起きない |
| ポイントも見逃さない | 生活費1.5%+NISA積立1.0%で年1万ポイント超 |
家計管理アプリを調べると「マネーフォワード一択」の空気が漂っています。でも、その高機能をフルに使うには年5,000〜5,940円のサブスクが必要で、無料枠4件では多くの家庭には到底足りない。
一方で、Zaim(家計簿)×配当管理アプリ(資産)の無料2本立てなら、少なくともわが家は何の不便もありません。
家計管理アプリは、“高機能なもの”を選べばいいわけじゃありません。“自分のやり方に合うもの”を、できればお金をかけずに選ぶ。それだけです。
年6,000円のサブスク、塵も積もれば将来の数十万円。“みんなマネーフォワード”の空気に流されそうになったら、一度立ち止まってみてください。あなたが本当に管理したいものは何か。それが決まれば、無料でも十分に戦えます。
無料でここまでできる。年6,000円は、投資に回す。
今日から1つだけやること
まずは家計簿アプリをいくつか無料でダウンロードして、使い比べてみてください。
僕自身も、マネーフォワードやツリーなどを実際に試してから、今のZaim+ハイトンに落ち着きました。無料の範囲で触ってみれば、自分の感覚に合うものが必ず見つかります。
完璧に全口座を登録しなくていい。まずはメインの銀行・よく使う電子マネー・クレカの3つだけでも入れてみる。それだけで「残高を一覧で見る」感覚がつかめます。
資産形成の一歩目は、支出を把握することと、資産の全体像をつかむこと。その入り口は、無料で十分に踏み出せます。
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この記事は、わが家のリアルな家計管理をもとに書いています。アプリの仕様や料金は変更されることがあるので、最新情報は各公式サイトでご確認ください。マネーフォワードMEの無料枠変更は2022年12月に実施されています。