NISAで何を買うか決めるとき、一番迷ったのが「S&P500にするか、オルカンにするか」でした。

何週間もYouTubeやブログ記事を読み漁って、ようやく「オルカンにする」という結論を出しました。この記事では、なぜオルカンを選んだのかを、自分の言葉で正直に書きます。

答えは「どっちが正解か」ではなく、「自分が長く続けられるのはどちらか」でした。

こんな方に読んでほしい記事です
  • S&P500とオルカンで迷っている方
  • オルカンって実際どんなファンドか知りたい方
  • 長期投資を続けるモチベーションが欲しい方

オルカンとは

オルカンとは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の通称です。三菱UFJアセットマネジメントが運用するインデックスファンドで、MSCI ACWIという指数に連動しています。

主な特徴は以下の通りです。

項目内容
投資対象先進国23カ国+新興国24カ国(合計47カ国)
組入銘柄数約2,900社
カバー率世界株式市場の約85%
信託報酬(年率)0.05775%(税込)
米国比率約65%
リバランス頻度年4回(2月・5月・8月・11月)

※三菱UFJアセットマネジメント公式サイト参照。組入銘柄数・国別比率は運用状況により変動するため、最新値は公式サイトでご確認ください。

信託報酬0.05775%というのは、100万円保有して1年あたり約578円のコストです。業界最低水準クラスの安さです。

年4回のリバランスで、時価総額が増えた国や地域は自動的に組入比率が上がります。成長している市場が自動で増える仕組みです。


個別に組んでも、結局オルカンに近づく

最初は「S&P500+新興国」「S&P500+欧州株」のように自分でポートフォリオを組もうとしていました。

でも、調べるうちに気づいたことがあります。

「何かが好調になったら乗り換えよう」「割安な地域を加えよう」と合理的に判断を繰り返していくと、結局は時価総額に応じた比率、つまりオルカンのような配分に近づいていくのです。

世界の機関投資家は何兆円もの資金を動かして日々最適化しています。その総体が「時価総額比率」です。個人が調べながら入れ替えても、その結果は市場の平均——オルカンに近い形に収束していく。

言葉だけだと分かりにくいので、簡単な数値例を出します。時価総額の比率に沿って大まかに配分すると、次のような目安になります。

資産目安の比率
米国株式(S&P500など)約65%
先進国株式(米国を除く)約25%
新興国株式約10%

※あくまで目安の一例です。実際の時価総額比率は日々変動します。

この3つを自分で買い集めても、結局はオルカン1本とほぼ同じ配分に近づいていきます。だったら、最初から1本で完結するオルカンを買えばいい。

papaのexplainの表情

S&P500単独が悪いわけじゃないんだ。ただ「米国一択でいいのか、他も入れた方がいいのか」で悩み続けた。その悩みを解消するのが、オルカンだった。

mamaのquestionの表情

じゃあオルカンは米国株も含んでるの?

papaのhappyの表情

そう、オルカンの約65%は米国株。米国の成長はそのまま取り込みつつ、他の国が伸びたときも自動で組み入れが増える。米国一強が崩れたときの保険もかかってる感じ。


調べる時間・乗り換える手間は「コスト」

情報収集は主にYouTubeでした。リベ大(両学長)、節約オタクふゆこさん、バンクアカデミーなど、複数の発信者の動画を行き来しながら見ていました。

特定の1本の動画や記事が決め手になったわけではありません。いろいろな情報が積み重なっていく中で、自分の中で少しずつ腑に落ちていった、という感覚に近いです。

S&P500派とオルカン派の意見を読み続けた日々を振り返ると、その時間自体がコストだったと思います。

正直に言うと、何週間も迷いました。オルカンとS&P500、どちらにするか——それも当然で、一度決めたら長く積み立て続けるつもりだったので、慎重に調べたかったんです。

長期的にはS&P500の方が高いリターンを出してきた時期が多いというデータもあり※5、ここで揺れました。ただ、もしS&P500を選んで将来アメリカ経済が不調になったら、そのときまた同じように悩むことになる——そう気づいたら、悩まずに積み立てを続けられるオルカンの方が、自分には合っていると思えました。

悩んでいる時間があるなら、家族との時間に充てたい。それに、全世界に分散するということは、世界中の人たちの未来に投資することでもある。それってどこか、子供の将来に投資する感覚と重なるものがあって、自分の資産を託す先として、しっくりきたんです。

papaのthinkingの表情

S&P500の方が長期的なリターンはいいんだよなあ……

papaのexplainの表情

でも、それでアメリカが不調になったら、また同じように悩むことになる。それなら、悩まずに積み立てを続けられる方がいい。

投資信託を乗り換えるたびに判断コストがかかります。「今の相場でどちらが有利か」を考え続けることは、精神的な疲弊につながります。

また、株式投資では「稲妻が光る瞬間」という概念があります※。投資アドバイザーのチャールズ・エリスが著書『敗者のゲーム』で紹介した考え方で、年間の上昇分の多くは、相場が急騰するわずか数日に集中していると言われています。米国株を対象にしたある期間の分析では、上昇率が特に高かった上位10日を逃すだけで、年平均リターンが18%から15%まで下がったというデータもあります。その数日に投資していないと、長期リターンが大きく下がる可能性があるということです。

乗り換えタイミングを探しているうちに、その数日を逃す可能性があります。

悩んでいる時間を、家族との時間に使いたい。子供が生まれてから、その思いが強くなりました。


それでも続けられる理由=「人類への投資」

オルカンを買い始めて、暴落が来てもやめずに続けられる自信が持てるようになった理由があります。

「これは人類全体への投資だ」という感覚です。

オルカンは世界47カ国・約2,900社に分散投資しています。世界の企業が利益を上げ続ける限り、長期的には成長が見込まれます。世界人口はまだ増加傾向にあり、テクノロジーの進化も止まっていません。

もちろん、「必ず上がる」とは言えません。暴落もあります。長期でも一時的な元本割れはあり得ます。でも、「人類の経済活動は長期的に成長してきた」という歴史的な事実は、続けるための精神的な支えになります。

子供が生まれたことで、この感覚はさらに強くなりました。

「この子が大人になるころの世界を信じる」という軸があれば、暴落時も積み立てをやめずに続けられる気がしています。

papaのthinkingの表情

相場が下がると不安になる。でも「子供の未来に投資してる」と思うと、むしろ「安く買えてよかった」に変わってくる。


残高10兆円という安心材料

「人類への投資」という軸が定まりました。でも、もう一つ気になっていたことがあります。「このファンドが20年後もあるかどうか」という問題です。

2024年、オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)の残高が10兆円を突破しました。2026年7月時点の純資産総額は約13兆円まで増えています(※三菱UFJアセットマネジメント公式サイト参照)。

これは単なるニュースではなく、長期投資家にとって意味のある数字です。

メリット内容
コスト低下残高が増えるほど信託報酬の引き下げ余地が生まれる
運用の安定大規模ファンドほど安定した運用が期待できる
繰り上げ償還リスク低下残高が豊富なファンドは途中で運用終了になりにくい

20〜30年の長期積み立てを前提にすると、「途中でファンドが終了しないか」は重要な懸念点です。10兆円規模のファンドなら、その心配はほぼ不要と言えます。


まとめ:S&P500も否定しない。自分が続けられる方を選ぶ

S&P500も優れたファンドです。過去のデータでは15年以上の保有でマイナスリターンになった期間はなかったという実績もあります(※1988年以降の分析。データはS&P500のもの。オルカン自体は2018年設定で歴史が浅く、同様のデータはまだない)。

どちらが「正解」かは誰にも分かりません。

自分がオルカンを選んだのは、「安心して長く続けられること」を優先したからです。

  • 迷う回数を減らしたかった
  • 米国以外が成長しても乗り遅れたくなかった
  • 「人類への投資」という軸で続けられると思えた

あなたの結論は違うかもしれません。それで構いません。大事なのは、納得して始めて、続けることです。

ちなみに、僕が実際にいくらオルカンに積み立てているかは、資産公開記事ですべて公開しています。


次のステップとして、こちらの記事もどうぞ。


※5 長期データでは年率平均でS&P500が上回る調査結果がある(MoneyGlobe調べ、過去10年〔2015〜2024年〕で年率約16〜18% vs オルカン約13〜15%・円換算概算)一方、直近1年(2025年6月〜2026年6月)ではオルカンが上回った時期もあり(LIMO&ファイナンス調べ、オルカン+38.24% vs S&P500+36.50%)、どの期間を切り取るかで結果は変わる。

参考資料

この記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。投資は元本割れのリスクがあります。過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。